実 績
耐腐食性を目的とした不動態化処理
不動体化処理とは
製品を酸溶液の中に浸漬させ、人工的に本来ステンレスがもつ酸化被膜を強固な膜に形成させる処理です。
医療系部品において、ステンレス表面に腐食しにくい表面性状を作ることで、より安定した金属表面を形成できます。
ステンレス鋼は、表面に不動体皮膜を有するため、優れた耐食性をもつ鋼材です。
この耐食性を更に向上させる目的として、「不動態化処理」が用いられています。
クリスタル光学では、研磨製品にこの不動体化処理を行い、素材の表面にクロムを多く析出させること(クロムリッチ層)で製品の錆を防止する事が可能です。
近年は、主に医療・薬品・配管等の部品に求められ、採用されています。
【 不動体化処理の3つの特徴】
①外観・寸法・硬度の維持
②防錆力の向上
③腐食・酸化の防止
不動態化処理したステンレス鋼の耐孔食性評価
不動態化処理の手法として 製品を硝酸溶液に浸漬させ、測定を行い効果を確認しました。
<条件>
硝酸溶液に一定時間浸漬させる。
・ 未処理
・ 1時間
・ 4時間
<測定方法>
孔食電位測定
*孔食電位は孔食が発生し始める電位であり、電位の数値が高いほど耐孔食性に優れていると言えます。
結果、下記のグラフより処理前と比較し、処理後は耐孔食性に対する効果を確認致しました。
【使用装置】
対応サイズ:430(D)×280(W)×40(H)㎜
搬送重量:Max15㎏/製品カゴ